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【一筆多論】坂口至徳 スパコンの真価が問われる(産経新聞)

 世界最高速をめざす理化学研究所の次世代スーパーコンピューターの敷地は、神戸市中央区のポートアイランドの先端医療の研究所や大学などが立ち並ぶ医療産業都市の一角にある。スパコンを収める計算機棟、研究者ら約350人が入る予定の研究棟は建設が進む中で、ひときわ存在感を示している。

 国家基幹技術のプロジェクトとして平成19年に着工した。ところが平成22年度分の予算268億円について、行政刷新会議の事業仕分けで予算が一時凍結された。その後、約40億円減額されて復活するまで、ノーベル賞学者ら科学界のさまざまな分野から凍結解除を求める声が上がる。科学技術政策のあり方に及ぶ論議に発展した。

 このことによってスパコンは日本の科学技術研究の国際競争力をはかるシンボルの施設として広く認識されたことになる。今後、最高速を出せるかどうかだけでなく、研究教育拠点としての有用性などについても真価が問われるだろう。

 こうした情勢を受けて公開された計算機棟の内部はすでに、スパコン仕様だった。専用のCPU(中央演算処理装置)が複数入った箱は800個も設置される予定なので、密につながって速度を増し、信頼性を高めるよう独自の配線を工夫してある。このため、フロアに柱が1本もない。その下部のフロアはスパコンを冷やし、熱トラブルを防ぐ冷却装置が占領するなど棟全体が巨大なスパコンになっていることが実感できる。

 今回の予算減額で影響が出たのは、スパコンの能力を高めるなど計算機システム製作費だ。目標の1秒間に1京(10ペタ、千兆の10倍)回の計算能力をめざすシステムが米国などに追い越されそうになっている。前倒しして23年11月に達成する予定を半年遅れの24年6月に時期をずらすはめになった。

 超高速のスパコンは、苛烈(かれつ)な競争から、数年ごとに更新が迫られる。半年でも遅れれば、最先端の研究ができる期間が、それだけ縮まる。なにしろ「10ペタのスパコンで1ペタレベルの研究はできるが、逆のケースは、1ペタレベルが10台あってもできない」(理研担当者)のだから、事態は切実だ。

 システムについては、汎用性があるスカラ型と独自性が強いベクトル型の複合システムで行う予定だった。ベクトル型は、8年前に世界一を果たした「地球シミュレータ」のスパコンで使われている。

 しかし、ベクトル型を扱うメーカーが業績不振を理由に撤退したため、急遽(きゅうきょ)、スカラ型のみのシステムにした。

 この変更が、予算凍結の根拠のひとつになった。理研では、「スカラ部のみの開発は他のシステムでも進んでおり、問題はない」とする。スカラ型が世界の主流になりつつあるとはいえ、システム変更の影響は十分に検討する必要がある。

 スパコンは、生命科学の分子レベルでの研究や、ナノテクの基礎応用研究などの基盤技術としてのウエートは高まっている。今回、科学技術では、ほかの分野でも大幅削減から復活したケースもある。科学技術の予測は見極めにくいだけに、グローバルな科学技術全体の研究状況を見通した政策とともに科学者からの的確なアピールも必要だろう。(論説委員)

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